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お腹ゴロゴロと思いきや、今度はまったく出てくれない・・・そんな状態を繰り返すのは「過敏性腸症候群」です。

過敏性腸症候群とは、胃腸の機能が低下することで下痢と便秘を繰り返し起こす症状を言います。特に精神的ストレスを感じたり季節の変わり目の体調が不安定な時期などに起こりやすいようです。また、男性よりも女性に起こりやすく、外で働く女性に過敏性腸症候群が増えています。

                                    ケンコーコム薬剤師 吉田 晴子

過敏性腸症候群は、文字通り「腸が過敏」になっています。
原因は様々ですが、特に最近は精神的なストレスが原因で発症している方が多いようです。
胃腸の運動は自律神経(交感神経、副交感神経)によってコントロールされていますが、この自律神経は精神面の影響も受けやすく、強いストレスや緊張を感じると、胃腸の運動まで影響を受けてしまうというわけです。過剰なストレスで胃がキリキリ痛むとか、とかく胃腸はメンタル面での影響を受けやすいんですね。

症状があらわれやすいのは朝から日中で、夜や寝ている間に急にお腹がゴロゴロし始めることはあまりありません。特に朝の通勤時間、電車の中でお腹ゴロゴロが始まって顔面蒼白、なんて経験をした方もきっと多いのではないかと思います。駅のトイレに駆け込み出るに出られず遅刻してしまった・・・というのは、当の本人にとっては本当に笑えない話なのです。

過敏性腸症候群を改善するには、まずその原因を突き止めることです。原因が判明してそれを取り除けば当然ですが症状は改善します。また、食事の摂り方にも工夫が必要です。1日の食事の回数が少なくて1回にたくさん食べるより、1日の食事の回数を増やして1回に食べる量を少なくしたほうが、胃腸への負担が軽くなります。1日に食べる回数が少なく空腹時間が長いと、食事が入ってきたときに突然活動を開始しなければならないため、胃腸はびっくりしまうのです。食べ物が胃に入ってきたときにトイレに行きたくなるのは自然の現象ですが、ガマンできないくらい急激にゴロゴロくるのは正常ではありません。

なお、お腹の調子を整える代表選手として食物繊維があります。便秘の時に食物繊維を摂取すると、便のカサが増えて排泄しやすくなりますが、お腹のハリが非常に強いような場合はかえって症状が悪化する傾向もあるようです。また、下痢のときに食物繊維を摂取するとさらにお腹を緩くしてしまう可能性が高いので気をつけてください。

過敏性腸症候群の治療薬としては、整腸剤や抗けいれん薬を用います。下痢止めは急激な下痢の際には有効ですが、使いすぎると便秘になってしまいますので注意が必要です。
また、ストレスが過剰にかかっていることが原因である場合は、メンタル面でのケアが必要になります。抗不安剤や抗うつ剤などの服用が有効なケースもあります。

過敏性腸症候群は寝込むような病気ではありませんので、ついつい放っておいてしまいがちですが、そうは言っても結構ツライ思いをしている方も多いと思います。過敏性腸症候群の治療薬もありますので、気になっている方は医師に診ていただくとよろしいでしょう。