自然の恵み「ヘナ」
ヘナとは、インドや中近東に自生する薬草(ミソハギ科の潅木)です。
この葉を粉末にしたものが、天然染料ヘナになります。葉に含まれる赤色酵素(ローソン)が、動物性タンパク質と反応すると、オレンジ色に発色するのです。
インドやエジプトをはじめ世界中で愛用されてきたヘナは、髪を染めるだけではなくトリートメントとしても有用性があり、更に頭皮を綺麗にする働きもあると、日本でもだいぶ人気が高まってきました。
しかし、まだ広く浸透したとまでは言えず、「興味はあるけど、よくわからない」というお声も耳にします。
2001年4月に薬事法が改正されて、ヘナも化粧品の仲間入りをしたことから、輸入や販売がスムーズに行われるようになり、今ではデパートやスーパー、通信販売などを通じて手軽に購入できるようになりました。一般に「インドのラジャスタン地方のヘナが高品質」といわれているため、日本の市場に出回っているのは、インド産のものが多いようです。
ヘナの魅力
1.天然の植物成分100%
なんといっても天然の植物成分100%というところが、ヘナの魅力です。
通常毛染めに使用されるヘアカラー(ヘアダイ)は、強いアレルギー反応を起こすことで知られているPPD(パラフェニレンジアミン)、またはそれに類似した成分(パラアミノフェノールなど)を含むものが多いのですが、植物の葉を細かく粉砕しただけの「本物のヘナパウダー」なら、そういう合成化学染料に対する心配は無用なのです。
そしてそれは、農薬・化学肥料に関しても同じことが言えます。
インド在住の方の話によると、ヘナは、虫害などを受けにくく、やせた土地を好む植物なのだそうです。
伝統的にインドでは、家の周りや畑の周りにグルっとヘナを植えることが多いらしいのですが、虫だけではなく動物もヘナを食べないため、それらはヘナに出くわすとそこから先には侵入してこないのだそうです。
インドでは現在も、「ぐるりのヘナで守られた農園」が、数多く見られるそうです。
化学肥料については、面白い話があります。
インド政府はアーユルヴェーダ・ハーブなどの輸出を振興しているため、効率的な栽培方法を、研究機関にお金を投じて探っているらしいのですが、その研究機関で「化学肥料でヘナの収量が上がるか?」という実験が行なわれた(農薬については、もとより必要がないので実験すらされていない)ことがあるそうです。結果、化学肥料を投じても収量は上がらなかったため、高価な化学肥料(インドではどちらかというと高級品に属する)を、わざわざヘナに使用する意味がないという結論に至ったということです。
2.髪をトリートメントしてくれる
パーマや毛染めを繰り返すと、髪の表面のキューティクルが損傷して、髪の中身の成分が流出しやすくなります。髪の根元より毛先の方が、長い間外界の刺激に晒されるため、更に赤茶けたりパサついたりしがちです。
ヘナを使用すると、スカスカになった髪の内部に浸透し、さらに髪をコーティングし、自然なハリとツヤを与えてくれます。
3.頭皮を健康にする
泥パックと同じ原理で、頭皮に塗ったヘナは毛穴の余分な脂や汚れを吸着します。
ヘナを洗い流す時、それらの汚れも一緒に流すことになり、頭皮を清潔にするとともに、殺菌作用なども期待できます。
また、インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」では、ヘナは毒素を排出するとも言われています。
そのため、ヘナ愛用者の中には、ヘナを塗ったまま一晩寝てしまうという人もいるようです。
→「ヘナの問題点」に続く